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2017年12月

2017年12月29日 (金)

MAZDA

 
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少々難しい話になるが。

実は充電式のフルEVカーというモノは、現在の世界的な状況ではまったくエコではない。

日本のような先進国にいるとわからなくなるが、中国も、南米諸国も、アフリカも、発電の大半を質の悪い石炭火力に頼っているからだ。

そうした発電所では、NOxもSOxもPMも出しまくりで、その汚染度合いは日本などが作る現在のエンジンの比ではない。

最近頻繁に言われるようになった「EVシフト」は、現在の日独優勢の自動車産業を根本的にシャッフルしたいイギリスやフランス、産業へ本格参入したい中国が率先して主導している。

高品質のガソリンエンジン車を設計・開発するのは高い技術力が必要だが、EVならば家電の延長のようなモノだからだ。

そうしてその中国市場を狙う欧米各国も続き、そのような政治的、経済的意図は「環境」の美名に覆われて進められようとしている。

マツダは、「ウェル・トゥ・ホイール(油井からホイールまで)で考えれば、EVカーがエコだとは決して言えない」と言い、現在のエンジンよりもさらに3割ほど燃費がよくクリーンな、世界初のガソリン自己圧縮着火エンジンを開発、発表した。

写真はそのマツダが東京モーターショーで発表したコンセプト・カー「VISION COUPE」。

発表の席で、マツダのデザイン責任者はこう解説した。

「日本は古代から崇高な美意識をもっています。

それはシンプルな美、引き算の美学の上に成立しています。

しかし現在の日本では、その大事な視点を失い、モノが語りすぎで、環境を壊していると感じることが多くなりました。

この混乱したトレンドに一石を投じるために、直接的なジャポニズムではなく、その美意識の根底にある本質的な部分、それをクルマという題材で表現し、世界に発信していきたいのです」 

確かにこのコンセプト・カーには、どこか日本的な静謐さと削ぎ落とされた美があると感じた。

そしてそのような自らの思想を表現しようという姿勢は、単なる工業デザインから逸脱して、アートの域に踏み入るだろう。

アーティストなカリスマデザイナーがアーティストのようにクルマをデザインするのは、イタリアのスーパースポーツ等では見られたけれど。

日本の量産メーカーが社内デザインでここまでやれるのか、とドキドキした。

最近のマツダの闘いっぷりにはとても共感する。

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